「輝く日の宮」 丸谷才一
久々に、小説らしい小説を読みました。
オリジナルは2003年に出版され、昨年の6月に文庫化されたものですが、はて? 何故手にしたのだったか? “年の残り”を古本で読み返した、その勢いか? 中学時代、国語のT先生がふと漏らした「源氏物語を読んでいないような方とは、お付き合いできませんね。」という一言が、いまだに脳裏を離れないためか?
とまれ、杉安佐子の松尾芭蕉研究から源氏物語の中に入り込み、主人公たちが源氏の登場人物と(私の中で)渾然となり、最後には紫式部と藤原道長のお話となって「そもそもの発端である“輝く日の宮”が消え去ることによって、物語が(時を越えて)生きてゆく」という重層構造を満喫させていただきました。
一見ペダンチックですが、思わず涙するところもあり、流石です。
「生きてゆくのはあれこれと面倒で、厄介だし、それがもうしばらくつづくわけだと自分に言ひ聞かせた。」
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コメント
丸谷才一、「女ざかり」は読みました。
上手い!って評判のお人ですけど、旧仮名遣いに慣れないと読みにくいんですよね~(^_^;)
「輝く日の宮」も読んでみます。もちろん文庫で(笑)
投稿: しんかい | 2007年5月 9日 (水) 12時07分
はまると逆に、「思考が旧仮名」になります(笑)。
しかし、物語が物語をくるみこんで、最後に“ぴたり”と嵌るさまは、久々に“ぞくっ”としました。ぜひお楽しみください。
投稿: TAKA | 2007年5月 9日 (水) 14時07分